クレーター状に凹んだニキビ跡の治療は皮膚科へ!市販薬や自力で治すのは不可能?

ニキビ跡がクレーター状に凸凹となってしまった肌が気になったことはありませんか。この凸凹肌は、ニキビが治った後でも目立ちやすく、気にしてしまう方も多いと思います。このクレーター状に凹んだニキビ跡は、市販薬やセルフケアだけで治すことができないでしょうか。

ここでは、クレーター状になったニキビ跡の種類、なぜクレーター状になってしまうのか?その原因と対処法について解説します。

クレーター状のニキビ跡とは?

クレーター状のニキビ跡とは、同じ箇所に繰り返しニキビができて起こる炎症により、毛穴周りの組織構造が破壊され、クレーター状に肌が凸凹になってしまう状態のことです。針でつついたように肌に小さな穴がたくさん開いているように見えるため、気にする方も少なくありません。ここでは、ニキビ跡がクレーター状になってしまう原因と種類を解説します。

ニキビ跡がクレーター状になる原因

ニキビ跡がクレーター状になってしまうのは、以下の原因が考えられます。

炎症を起こしたニキビを放置し、アクネ菌が増殖して肌の深い部分(真皮層)の組織細胞が破壊された。
無理やりニキビを潰したときの刺激によって真皮層が傷ついた。
乾燥などにより真皮層のコラーゲンが破壊され、凸凹肌(クレーター肌)になってしまった。

このようにニキビがきっかけとなった炎症から、肌の真皮層までダメージが及び皮膚組織が破壊され、その結果、凹んだクレーター状の肌になってしまいます。

クレータータイプのニキビ跡の種類

クレーター状になったニキビ跡は様々なタイプがありますが、形態によって大きく3種類に分類され、タイプが混在することもあります。それぞれどのような状況でできてしまうのか、また、どのような状態かについて解説します。

アイスピック型

アイスピック型のニキビ跡は、横から見るとアイスピックで刺したような小さく細かい穴が特徴です。クレーターのサイズ自体は直径2mm以下と小さいのですが、皮膚の奥にある皮下組織まで達するほど深く凹んでいるため、見た目以上に症状が重く、治療も難しいタイプとなっています。ニキビによる炎症で毛穴が開き、毛穴から膿が排出され続けることによって皮膚の繊維化が進み、毛穴が固くなった結果、小さな穴となってしまいます。

ローリング型

ローリング型のニキビ跡は、直径4~5mm以上の大きな穴が特徴で、他の2つのタイプよりも大きく凹んでいる状態です。なだらかな楕円形の形状をしており、凹みは真皮層まで達していますが、状態によって皮下組織にまで及んでいることがあります。皮下組織以下に生じたコラーゲンが皮膚を引っ張ることで凹んでいるため、表皮自体は保たれていることが多い傾向にあります。凹みがなだらかなため、横から見たときは目立ちませんが、光の当たる加減によっては目立ちやすくなります。

ボックス型

ボックス型のニキビ跡は、他のタイプに比べて大きさや形がバラバラですが、正常な皮膚とクレーターの境目が分かりやすいのが特徴です。クレーター状のニキビ跡で最も多いタイプであり、深さも真皮層程度までしか達しておらず、比較的浅いケースのものが多いです。ニキビの周囲に炎症ができると、皮膚は何ヶ月もかけて修復を試みますが、正常に修復ができず皮膚の一部が欠損し、さらに皮下組織以下の異常なコラーゲンが皮膚を引っ張ることでボックス型のクレーターとなってしまいます。

クレーターの種類引用:【ニキビ治療】ニキビ・ニキビ跡・吹き出物を治す根本治療の専門クリニック(東京都内:銀座・浜松町) | フォーシーズンズ美容皮膚科クリニック東京竹芝院 | 東京 港区

クレーター状のニキビ跡は市販薬や自力で治せる?

クレーター状のニキビ跡にはいくつか種類がありますが、どのタイプであっても毎日鏡を見るたびに凸凹肌が気になってしまい、一刻も早く治したいと考えている人も多いと思います。これらのクレーター状のニキビ跡は、時間とともに自然治癒したり、市販薬を使ってセルフケアだけで治すことができるでしょうか。

ニキビ跡を市販薬でセルフケア

表皮層など肌の浅い部分にできたクレーター状のニキビ跡であれば、市販薬や成分配合の化粧品を使って目立ちにくくさせることは可能です。しかし、あくまでも症状の進行を緩やかにするだけなので、セルフケアのみでクレーター状のニキビ跡を根治させるのは非常に困難です。
クレーター状のニキビ跡は肌の深い部分がダメージを受けている状態であり、皮膚科や美容外科による治療を受けることでしか元通りにする方法はありません。早めに治したい方は、専門の治療を受けることをおすすめします。

ニキビ跡は自力で治るか

真皮層は表皮層のように新陳代謝(ターンオーバー)が行われないため、一度ダメージを受けて細胞が壊れてしまった真皮層は修復されず、クレーター状のニキビ跡が自然治癒することはほとんどありません。レチノールやビタミンCが含まれるサプリや化粧品を取り入れることで多少の改善は見込めますが、あくまでも症状の緩和程度にしかならず、自力で治すことは不可能と思っていいでしょう。新しいニキビができたら、炎症を起こす前に早めに治すことが肝心ですが、既にクレーター状になってしまったニキビ跡は、皮膚科での治療が必要です。

クレーター状のニキビ跡の皮膚科での治療方法とは?

クレーター状のニキビ跡は自力で治すことはできず、皮膚科での専門の治療が必要となります。では、具体的にどのような方法で治療してもらうのでしょうか。
手術が必要なのか?薬だけで治るのか?皮膚科には何回通えばいいのか?これらのよくある疑問を解決し、皮膚科で行ってもらえるクレーター状ニキビ跡の治療法をご紹介します。

代表的な治療法

クレーター状になったニキビ跡の治療法は、症状のタイプや程度によって様々ありますが、ここでは「ニキビ跡が顔の全体に分布している場合」や、「ニキビ跡が比較的浅い場合」の治療法として第一選択となる代表的な3種類の治療法をご紹介します。
程度にもよりますが、いずれの方法も治療期間は3~4ヶ月ほどで、皮膚科に通う回数としては約5回程度となります。

フラクショナルレーザー

フラクショナルレーザーとは、皮膚へ点状にレーザーを当てることで強い刺激を与え、皮膚の再生を促します。治療を行うごとに1割~2割程度の肌が生まれ変わっていくため、複数回の治療を繰り返すことで、皮膚が若返っていくという治療法です。
レーザーの種類はいくつかあり、治療を行う皮膚科によって特徴がありますが、主にアブレイティブ(蒸散)型とノンアブレイティブ(非蒸散)型の2つのタイプに大別され、ダウンタイムの長さや治療回数が異なります。

マイクロニードル(ダーマペン)

マイクロニードル(ダーマペン)とは、極細の針を使って肌の真皮層に小さな穴を開けて、ニキビの原因菌であるアクネ菌や膿を除去し、皮膚を修復させるために必要となるコラーゲンやエラスチンの分泌を促す治療法です。
髪の毛よりも細い針を使っているので痛みが少なく、ダウンタイムも少ないのが特徴です。ニキビ跡にはもちろん、白ニキビから毛穴の開き、小じわなどの治療でも幅広く用いられており、比較的費用を抑えられる治療でもあります。

マイクロニードルRF(イントラセル)

ダーマペンが皮膚に穴を開け肌の修復力を促すのに対して、マイクロニードルRF(イントラセル)は、針の先から高周波(RF)を流すことで、真皮層へダイレクトに熱エネルギーを加え、コラーゲン生成を促し、熱を加えたことで起きるたんぱく質の収縮によってクレーター状ニキビ跡の凸凹をなめらかに整えてくれます。
針先0.3mm部分から高周波が出力されるため、表皮層へのダメージを最小限に抑えてくれるという特徴もあります。

最新の治療法

フラクショナルレーザーやマイクロニードルを使った方法は、クレーター状ニキビ跡の治療法の主流となっていますが、ここでは2種類の画期的な最新の治療法についてもご紹介します。

肌再生治療

肌再生治療とは、自身の血液から抽出した成分を使用して、ニキビの炎症によって破壊された皮膚組織を再生させる治療法です。主にPRP(多血小板血漿)治療、ACRS(自己血サイトカインリッチ血清)治療が用いられます。
治療法によって抽出される成分に違いはありますが、主な共通点として「血液中に含まれる成分を使って肌の再生を促す」「患者自身の血液を使うので安全性が高く、副作用がほとんどない」といったメリットがあります。

幹細胞治療

レーザーやニードルを用いた治療法は、いわば「肌に刺激を与えて修復力を高める」といったものですが、幹細胞治療は「肌を傷つけないで治す」ことを目的とした治療法です。人間が元々持っている幹細胞(失われた細胞を再び生成して補充する能力を持った細胞)だけを抽出し、それらを培養して増やしてから身体の中に戻すことで、正常だったときの肌に若返らせてくれます。
効果に個人差はあるものの、レーザーやニードルなどでの一時的な治療法に比べ、細胞レベルで若返らせるため、半永久的な効果が見込める治療法ともいえます。

ビフォーアフター画像

「PRP療法 1クール3回」ビフォー

「PRP療法 1クール3回」ビフォー


「PRP療法 1クール3回」アフター
「PRP療法 1クール3回」アフター
引用:【ニキビ治療】ニキビ・ニキビ跡・吹き出物を治す根本治療の専門クリニック(東京都内:銀座・浜松町) | フォーシーズンズ美容皮膚科クリニック東京竹芝院 | 東京 港区

まとめ

今回は、クレーター状に凹んだニキビ跡の種類や、自力で治す方法、皮膚科で行える治療法についてご紹介しました。

残念ながら既にクレーター状になってしまったニキビ跡は、市販薬を使ったり、生活習慣を見直しても改善することはありません。根本的に治したいのであれば、皮膚科に行き、適切なカウンセリングや治療を受けるしか方法がないということをご理解頂けたと思います。

クレーター状に凹んだニキビ跡を治療する方法はいくつかあり、それぞれに特徴があります。メリット・デメリットをしっかり理解し、自分に合った最適な治療を受けるためにも、まずは皮膚科に行ってみることをおすすめします。

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